誰でもオーラを視られるようになる方法
今から四半世紀の前、世紀末を迎えた日本に
米国より堂々上陸したスピリチュアル学校。
そこで教授されるのは、「オーラ透視」と「スピリチュアルヒーリング」。
何かの因果でそこに潜入させられた。
それまで生まれつきの特殊能力とされてきたオーラ透視とかを、
訓練で誰でも出来るようになると言う触れ込みは、
一定数以上のオカルトファンから支持されて、大変な盛況を見せた。
で、方法。
1クラス30人以上集まって、2人1組にされる。
その片方を白い壁の前に座らせて、もう片方がオーラを透視する。
オーラは21層あって、普通でも7層は視える (と、教え込まれる)
制限時間は1人30分 だったかな。
教室のあちこちから、「…青」「……黄色?」「赤。1層目が赤で2層目が…紫!」
みたいな声が聴こえてくる。
何も見えない生徒たちは焦りはじめる。
何たって、「誰でも」が売りの講座に、週1回 半年間分¥150万 を注ぎ込んでいるのだ。
それで制限時間の30分後には、「誰でも」7色位は視えてるようになっている。
7層まではいけましたね。
あと、もう1歩。ちょっと訓練時間が足りませんでしたね。
でも大丈夫。
そこまで視えるのは、特別な才能があるからです。
この上のコースを受講すれば、あなたの才能が100%開きます。
未来へのゲートを開くか開かないかは、あなた次第。
選ばれた才能の持ち主の、あなた次第です。
えっ、
誰でもって言ってたじゃん。受講料払えば誰でもってさ。
そも、一点をじっと見つめ続ければ、
嫌でもそこが霞んで見えてくるのが人間の視覚と言うものだ。
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